病院で長く入院するなど医療費が高額にかかったときなど
後から還付金がもらえることもあります。
還付金については、亡くなったあなたに変わり遺族が受け取ることになります。
なかには、死後事務委任契約で還付金の
受取先を指定したい人もいるのではないでしょうか。
ただ、お金に関することなので変更できるかどうか
迷っている人もいるかもしれません。
死後事務委任契約では還付金の受け取りを指定することはできるのでしょうか。
還付金が発生するケースとは
そもそも、亡くなったあとに還付金が発生するのは
どんなケースがあるのか気になっている人もいると思います。
主に入院費や高額療養費などで発生する還付金になります。
例えば、緊急で手術を受けたものの亡くなってしまったときなど
大きな自己負担金になってしまったときに
高額療養費の還付金を受け取ることができます。
このお金を、あなたの口座から支払うこともあると思います。
そうなると「相続」とみなされます。
また、あなたが年金生活をしていて、住民税の非課税世帯だった場合に
1ヶ月の医療費で上限を超えた金額が還付金として受け取れるようになります。
こうした還付金は手続きが必要になり、申請期間は2年間なども決まりもあります。
所得税で払いすぎた分の還付金
確定申告関係の還付金
国民健康保険や介護保険料などの還付金
国民年金死亡一時金
など、実際に想定外に入ってくるお金もあります。
手続きをしないと受け取れないものになりますが
その内容によっても相続に分類されるものもあれば
分類されないものもあるなど、わかりにくいものになります。
還付金について該当する可能性がある人は
頭に入れておいてもいいかもしれません。
ただ、急な手術などは予測できません。
そのため、あなたが亡くなってから相続として
受け取るようになるケースもあります。
還付金や一時金なども含め、どんなものがもらえる可能性があるのか
事前に調べておくといいと思います。
死後事務委任契約で還付金を誰に渡すか指定できる?
一般的に還付金として受け取るお金は、同居している人がいれば「世帯主」が受け取り
一人暮らしの場合は、法定相続人が市区町村役場などに申請を行います。
そのときに相続人であることを証明できないと、手続きが難しいケースもあります。
相続人が複数いれば誰が受け取るのかなどの揉め事になってしまうこともあり
「誰が受け取るのか」指定しておいたほうが安心です。
トラブルの原因になってしまうことも少なくありません。
死後事務委任契約で還付金の受け取り手を指定することはできます。
ただ、死後事務委任契約の委任をしただけの状態になると
役所にとっては渡す必要のある還付金でも受け取るのが
難しくなってしまうことがあります。
還付金の金額こそ大きなものでないとしても
できれば公正証書などに記載しておき
誰が受け取るのか指名してしまったほうが安心です。
なかには死後事務委任契約を委任した相手に
還付金を受け取って欲しいと思う人もいるかもしれません。
ただ、相続財産にはなるので申請の手続きを行うことはできても
実際に受け取れるかどうかは難しくなります。
相続人とのトラブルになってしまうこともあり
おすすめできるやり方ではありません。
死後事務委任契約書を用意しておこう
還付金の受け取りについて、公正証書などもきちんとした
段階を踏んでいても実際にその遠いになるかは
残された遺族が判断することになります。
例えば葬儀の方法でも多いのですが
希望を書いていたとしても遺言事項に該当しない場合は
法的なまもりのようなものはありません。
あくまでも、あなたからのお願いに過ぎないのです。
実際に見た家族が、その意向を正しく
行うかどうかまでは見届けることはできません。
こうした問題を解消するためにも「死後事務委任契約書」と呼ばれるものがあります。
死後事務委任契約を委任された者は、勝手に内容を変更することもできません。
生前とはいえ、契約を結んでいるため
死後事務委任契約書の内容を遂行する必要があるのです。
実はこの死後事務委任契約書は遺言書よりも強い実現性をもっているものになります。
そのため、還付金を必ず受け取って欲しい相手がいるときは
死後事務委任契約書に記載するのも忘れないようにしておきましょう。
まとめ
死後事務委任契約において還付金を誰に受け取ってもらうか
指定することはできます。
ただし委任しただけで何も紙に残していないのであれば
その可能性は低くなります。
口約束だけだと言った証拠もなく、受け取れないお金になってしまいます。
また、還付金についても、その内容によって
受け取れるものとそうでないものがあります。
還付金が相続にみなされてしまう場合は、公正証書などがないと難しくなります。
死後事務委任契約を委任するときに
こうした内容に抜けがないように、記載しておきましょう。
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