自分にもしものことがあったときに、誰も身よりや頼れる人がいない…
そんな人もいるのではないでしょうか。
さまざまな事務処理を一任できる人がいれば、安心できますよね。
そんなあなたにこそ検討してほしいのが「死後事務委任契約」です。
生きている間に自分が亡くなったときのことを考えるきっかけにもなります。
死後事務委任契約のメリット・デメリットについて、詳しく紹介したいと思います。
死後事務委任契約とは
死後事務委任契約は、亡くなったあとの身辺整理を含む事務作業等を依頼することを言います。
家族や親族にお願いするものとは違い、第三者に委任することで
余計なトラブルを防ぐことにも繋がります。
生前に契約をするので、終活についてどうやって進めたらいいのか迷っている人にも最適です。
死後事務委任契約の内容は、依頼者が自由に決められますので
その人にあった最適な内容にて契約ができます。
日本在中の人が亡くなった場合、想像以上にたくさんの手続きが必要になります。
亡くなってから、膨大な事務作業に追われ、残された家族に大きな負担をかけてしまうこともあります。
ただでさえ、精神的にも辛いのにこうした事務作業を軽減したいと考えているのではないでしょうか。
死後事務委任契約は主に、葬儀関係や遺品整理はもちろん
官公庁や金融機関などの届け出・精算、親族関係の連絡などを委任できます。
亡くなったあとの手続きをスムーズに行うためにも
死後事務委任契約などの手配をしておくのをおすすめします。
死後事務委任契約のメリット・デメリット
死後事務委任契約にはたくさんのメリットと、気を付けなくてはいけないデメリットもあります。
コロナの影響もあり自分にもしものことがあったときを考える人も増えているのではないでしょうか。
死後事務委任契約のメリット・デメリットにはこんなものがあります。
メリット1. 残された遺族の負担が軽減できる
死後事務委任契約の一番のメリットといえば、遺族の負担を減らせることにあります。
また、何からはじめていいのかわからず戸惑っている遺族に対して、今後の指針を示すことにもなります。
いつ亡くなるかもわかりませんし、準備ができていないケースも少なくありません。
そのため、どんな確認作業が必要なのか把握する必要があります。
また、調査をする時間も取られますし、親族でも知らないこともたくさんあると思います。
こうした負担を減らすために、死後事務委任契約を利用する人も増えているのです。
死後事務委任契約があれば、その指針に従い、身辺整理を行うだけなので負担も少なくなりますね。
メリット2. 希望通りの身辺整理ができる
生前に契約を済ませておくため、委任者の希望に沿った自由な設定ができます。
事務作業はもちろん、遺品整理についても相続人の人に希望を伝えながら進められます。
誰にその遺産を渡したいのか、また処分していいものなのかなど
あなたの意思を伝えることもできます。
大切に使っていたものだからこそ、どうしてほしいのか
それぞれに想いもあるのではないでしょうか。
遺品についてはあくまでも財産の一種になるので
死後事務委任契約だけで決められることではありません。
またパソコン内のデータやSNSアカウントなど、なんでも相談できます。
あなたの考えや意見を考慮した身辺整理になるため
大きなメリットになるのではないでしょうか。
メリット3. 身寄りのない人も安心
誰にも頼る人がいない人にとっても、死後事務委任契約であれば信頼して任せられると思います。
自分が亡くなったあとに遺品などはどうなるのかな?身辺整理なども含め
不安に思っている気持ちを軽減することになりますね。
デメリット1. 相続人とのトラブルになることもある
死後事務委任契約は、特に決まった方式が定められているものではありません。
それに対して遺言書には決められた形式が存在するため
民法上どちらを優先するのかといった問題が出てきてしまうこともあります。
特に財産関係については、その後のことも考えて遺言にしておき
その他の範囲を死後事務委任契約で補うと考えていたほうがいいかもしれません。
どのように活用するのかによっては、トラブルになることも十分に考えられます。
専門家の意見を聞くなどして、できるだけ委任者の想いを反映した
取引にすることもとても大切なことになります。
また、契約の期間なども必ず確認しておきましょう。
まとめ
死後事務委任契約は、生前にあなたの意向を伝えることもでき
遺族のことを考えることにも繋がります。
実際にその立場になってみないとわからないものですが
全く身辺整理ができていない遺品や遺産を片付けるのは簡単なことではありません。
亡くなったばかりであれば、葬儀など決めることもたくさんあります。
悲しみに暮れるどころかやることに追われるようになってしまいます。
生前に進められることは進めておき、自分のもしものときに備えられるといいですね。