死後事務委任契約を利用して、もしものときに備えたいと
考えている人もいるのではないでしょうか。
ただし、覚えておかなくてはいけないのが、死後事務委任契約を使っても
残念ながらトラブルが起こってしまう可能性があるということです。
どうしてトラブルが起きてしまうのか、また、どんなトラブルが起こるか
わからない人もいるかもしれません。
死後事務委任契約のトラブルについて、また対策方法を紹介したいと思います。
死後事務委任契約にかかる費用面でのトラブル
死後事務委任契約で多いものとして、金銭的な価値観の違いによるトラブルです。
第三者に委託するうえで、どうしてもかかる費用があります。
死後事務委任契約の内容が多いとその分、何十万単位でお金がかかることになります。
あなたにとっては、残された家族の負担を減らしてあげたいと契約を希望しているのですが
相続人も同じ考えとは限りません。
報酬として支払う分も、相続財産になるため、自分たちで事務作業をしていれば
受け取れたお金なのに…と不快に思ってしまうこともあります。
金銭的な問題は一番トラブルになりやすく、すでに委任しているため取り消しもできません。
知人に委任している場合、トラブルに巻き込んでしまうこともあるなど
あなたにとっても望む結果ではありませんよね。
金銭的なことは、トラブルになりやすいと覚えておきましょう。
対策
死後事務委任契約を決める前に、まずは相続人である家族と話し合っておくこと。
事務作業を委任したほうがいいのか、もしくは自分たちで行うのかによっても変わります。
お互いの合意が取れていれば、トラブルになることも少なくなりますよ。
遺産といっても本来受け取れたお金として考えると、いい気がしないものですよ。
口頭など口約束になってしまっているトラブル
死後事務委任契約でありがちなのが、口約束になってしまい
書面でのやりとりを指定ないケースです。
死後事務委任契約は口頭でも成立してしまうのですが
言った・言わないになってしまいます。
トラブルを防ぐためにも、書面での契約書を作成するようにしてください。
あなたが亡くなってから作業を行うので確認することもできません。
誰が読んだときも内容がしっかりと伝わるように作成するのもポイントです。
また、死後事務委任契約を作った時点で親族にも話をしておかないと
二重契約などの危険性もあります。重複していることがわかった場合
キャンセルを希望すると思います。
ただ、キャンセルをすんなり認めてくれるところばかりではありません。
重複しないように伝えておきましょう。
対策
死後事務委任契約を確実に遂行するためにも、少しお金は高くなりますが
専門家に依頼して作る民法上の「公正証書」を作成しておくのをおすすめします。
ただの紙切れに書いたものよりも、公正証書として決められた
形式で書かれた書類のほうが信頼性も高まります。
費用面の問題もありますが、より法的な書類を準備したい人にも最適です。
口頭でお願いするのは、あなたの意向が伝えられなくなってしまいますし
委任した相手にもトラブルなどで迷惑をかける結果になってしまいますので
おすすめしません。
家族間の問題などによるトラブル
家族と言っても、それぞれに事情があると思います。
第三者からは理解できないようなこともあるかもしれません。
例えば、親子関係はあっても疎遠で長く会っていない人もいるかもしれません。
事実婚状態だと、親族からも認めてもらえないケースもあります。
遺品整理にしても、誰が受け取るなどのトラブルになり、なかなか決まりません。
家族の溝が深ければ深いほど、亡くなったあとに
トラブルになるケースは多いと覚えておきましょう。
生前から良好な関係を築けていると、トラブルになる可能性は低くなります。
また、生前介護をしていたお嫁さんなどが、お金を受け取りたいなんてケースも。
そのときの状況にならないとわからないこともたくさんあります。
対策
お互いの感情論で揉めてしまうと、なかなか収集がつきません。
なかには第三者が間に入ることを嫌がる人もいるので
あまりにトラブルになりそうなときは専門家に相談するようにしてください。
弁護士などの専門家が相手だと、トラブルが収集しやすくなることもあります。
死後事務委任契約を委託した人に迷惑がかからない方法を選ぶようにしてください。
まとめ
死後事務委任契約はどんなに気を付けて対応をしていても
トラブルになる可能性はゼロにはなりません。人間同士それぞれに思いがあります。
ちょっとした考え方の相違がトラブルになることもありますし
もともと亀裂が入っていたのであれば縁を切ることになってしまうなど
予想外のトラブルに発展することもあります。トラブルを防ぐ方法について
専門家の意見を聞きながら進めるなど、慎重に対応するなど
トラブルにならないようにしてくださいね。
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