死後事務委任契約と成年後見人の違いについて分かりやすく解説

死後事務委任契約と成年後見人の違い

終活について考えたときに、聞き慣れない言葉や制度が多く
困ってしまうこともあります。
例えば、「死後事務委任契約」や「成年後見人」の違いについて
どの程度把握していますか?
どちらも生前の元気なうちに考え準備をしておく必要のあるものです。
死後事務委任契約と成年後見人の違いについて
わかりやすく解説していきたいと思います。

死後事務委任契約とは

死後事務委任契約とは

まず、死後事務委任契約についてですが
主に亡くなったあとの手続きを代行するための契約になります。
人が亡くなると相続関係だけに関わらず、役所に手続きに行く
お墓や埋葬の準備などやらなくてはいけないことがたくさんあります。
死亡した日からいつまでに手続きを完了させなくてはいけないなど
期限が決められているものも多くあります。

必要な書類を請求するにしても、証明する書類がないとできない
どこに問い合わせたらいいのかわからないなど、想像以上にスムーズに進みません、
これを相続人に任せるのが難しいケースのときに
死後事務委任契約を生前に結んでおきます。

死後事務委任契約とは

基本的には資格などは必要ないため、誰に委任してもいいとされています。
知人や友人に委任することもあれば、弁護士などの専門家に委任する場合もあります。
契約方法について明確な決まりがあるわけではありませんが
法的な意味を持っていない契約なので、本人の意思であるかが証明しづらく
法定相続人とトラブルになってしまうこともあります。
そのため、公正証書などを専門家に依頼して、きちんとした契約書を結ぶ必要も出てきます。
非事に死後事務委任契約といっても、委任する相手によっても変わります。

死後事務委任契約と成年後見人をどっちも使う人もいる

成年後見人

生前に契約するものとして、似ている部分もあるので混同することもあるかもしれません。
そもそも使用するシチュエーションにも違いがあるので、両方を使っている人もいます。
成年後見人制度は、あなたを生前にサポートしてくれるものになるので
認知症などで判断能力が低下してしまったときのために
元気なうちに検討してみてもいいと思います。

死後事務委任契約は、法定相続人になる親族に余計な負担をかけたくない人や
そもそも親族など頼れる人がいない人が、死後の事務手続きを委任するものです。
実際に誰かが亡くなると、死後の手続きだけでも相当な数があります。

成年後見人

基本的には、あなたが住んでいる地域の市区町村役場に行って手続きが必要になります。
家族がいても遠方に住んでいる場合、手続きをするために留まるのが
難しいケースもあると思います。
死後事務について何も対策をしていないと、見直しなど把握する時間もかかるので
とにかく手間がかかります。

それぞれの違いをしっかりと把握したうえで
自分にはどんな制度を契約する必要があるのか考えてみてください。
よく制度を理解せずに成年後見人を契約したから死後の手続きも
問題ないと勝手に決めてしまう人もいます。
はじめてのことでわからない場合は、専門家などに相談して
今必要な契約内容について決めるようにしましょう。
認知症もまだまだ大丈夫と思っていたら、想像以上に早く発症してしまうこともあります。
生前の契約は元気なうちに行うこと、早めから行動することも必要です。

まとめ

死後事務委任契約と成年後見人は、それぞれ使う場所が違うからこそ
終活を考えたときに早めに準備をしておく必要があります。
老後の自分の生活や、亡くなったあとまでカバーするのであれば両方が必要になってきます。
資金的な余裕などもありますが、おひとりさまで生活している人など
家族に頼れる環境のない人は、どちらも検討してみていいと思います。
また、死後事務委任契約でも財産関係は公正証書が必要になるなど
内容によっても違うので相談するのをおすすめします。

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